多文化保育とは
多文化保育。あまり聞きなれない言葉かもしれません。
「多文化だから...外国の子どもたちと仲良くする保育なのでは?」
そうです。仲良くする保育かもしれません。
では、普通にしていたら仲良くできるのでしょうか?
文化や習慣が違います。もし言葉が通じなかったら...どうしましょう。
「こうして欲しい」ということを伝えられません。
「何がしたいのか。何を言おうとしているのか」分かりません。
よく「子どもはすぐ日本語を覚えるから」といいますが、子どもが覚えるのを待っているだけでいいのでしょうか?
その間子どもはどうしていますか?
ギュッと口を一文字に閉じて、体もこわばらせていませんか?
周りのお友だちもその子を遠巻きにしていませんか?
お互い気持が通じず、イライラしていませんか?
保護者の方は困っていませんか?
滋賀県内には今26,000人以上の外国籍の方が暮らしています。
2010年11月に私たちが実施した『「多文化な子ども」の就学前保育の実態に関する調査』では、309の認可・認可外保育所に調査票をお送りしました。そのうち146か所からご返答をいただき、24カ国409名の多文化な子どもたちが在籍していることがわかりました。また同時に実施したブラジル人が運営する託児所・学校には168名が在籍しており、合計すると県内には600名近くがいずれかの保育施設に在籍していることがわかりました。日本語指導・母語指導、子どもを受け入れる準備、多文化な子どもが与える影響など、自由記述の欄には書ききれないほどの記入があり、関心の高さと保育士の方々の日々奮闘されている姿が映し出されました。
「多文化な子ども」を含めた子どもみんなが、より豊かで希望にあふれた子ども時代を過ごせるように、お互いを認め尊重しながら慈しみ育み合っていけるような、そんな保育と保育環境をつくりだしたいものです。そのように努力することが、子どもたちに未来を託す大人の責務ではないでしょうか。
その具体的な方法を「しが多文化保育研究会」では探り、研究と実践、多様な交流を重ねていきたいと思っています。
しが多文化保育研究会 規約
1.(会の名称) 本会は滋賀多文化保育研究会と称する。
2.(事務局) 本会の事務局は、滋賀県立大学人間文化学部竹下秀子研究室内に置くこととする。
3.(目的) 本会は多文化保育に関する調査研究活動および情報交換を行い、多文化保育に関するネットワーク作りを目的とする。
4.(事業) 本会は、その目的を達成するために次の事業を行う。
(1)定例研究会
(2)公開講座(講演会、ワークショップなど)
(3)会報の発行
(4)ホームページによる情報提供および情報交換
5.(会員) 本会の会員は次のように定める。
(1)本会の目的に賛同し、所定の会費を納めた者および団体
6.(運営委員会)本会の目的を達成するために運営委員会を設ける。運営委員は総会において会員より選出される。運営委員の互選により次の役員を定め、会務を分担する。
(1)会長 1名 (2)事務局長 1名 (3)会計 1名
7.(顧問) 本会には顧問を置くことが出来る。
8.(役員の職務)
(1)会長は、本会を代表し、運営委員会の決定に基づいて会務を執行する。
(2)事務局長は、会員の入会および退会の承認を行い、広報および会計の事務
を統括する。
(3)会計は、本会の会計を執行する。
9.(会議)
(1)本会の組織と運営に関する最終決定は、会員総会で行う。
(2)総会は1/2の出席もしくは委任状をもって成立とする。
(3)毎年一回定例会員総会を行う。定例会員総会では、次年度の組織、事業
計画と報告、および会計予算と決算について審議する。
(4)会長は、必要に応じて運営委員会を招集することができる。
10.(会計)
(1)本会の経費は、会員の会費、定例研究会参加費、寄付金および補助金など
をもって充てる。
(2)会員の会費は、年額2000円とする。(ただし学生は200円)
(3)定例研究会、公開講座などでは、会費とは別に参加費を徴収し、図書等を
販売することができる。
(4)本会の会計年度は、毎年4月1日から始まり、3月31日に終わる。
11.(雑則)
(1)本会の会員は、個人情報の取り扱いに責任をもち、研修会、会報および
ホームページ・メーリングリストなどで知りえた個人情報についての
守秘義務を遵守するものとする。
(2)会費の徴収は2011年度からとする。
以上